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「よくわかるキャッシュフロー計算書入門」

『キャッシュフロー計算書は“当たり前”な感覚が大切』

講師:南 俊基氏
(公認会計士)

Q 近年、「キャッシュフロー経営」という言葉が当たり前になってきましたね。
A そうですね。キャッシュフロー、キャッシュフロー計算書、キャッシュフロー経営と、「キャッシュフロー」についてはビジネスの日常用語になっています。「キャッシュフロー経営」は、文字通りキャッシュフローを管理して、会計上の利益はもとより「キャッシュ」を重視したマネジメントを指向するものです。
Q 「キャッシュフロー計算書」は、そのための手がかりになるものですね。
A そうです。上場企業においては、2000年3月期の決算から有価証券報告書で「キャッシュフロー計算書」を作成・公開しなければいけなくなりました。従来の貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)は、ずっと使われてきて、見慣れたものです。簿記を学び、会社の経理部に配属されるような方でなくとも、ビジネスパーソン必須の知識として学習していらっしゃるでしょう。それに比べてキャッシュフロー計算書は、見慣れない分だけ多少とっつきにくいとお感じの方もいらっしゃるようです。でも、キャッシュフローの計算というのはシンプルで、直感的にわかりやすいものなんです。
Q ……といいますと?
A 毎月給料日になるとあなたの銀行口座には、給料が振り込まれます。そこから生活費を使い、車や住宅ローンを支払い、貯金・株などの運用などを行って、次の給料日までに残高が減っていきます。もし大きな買い物をしようとして現金・預金が足りない場合、銀行から借金をすることがあるかもしれません。そんな現金・預金の出入りというのは、企業の資金繰りにもまったく同じことがあてはまります。個人だって現金・預金がなくなれば生活が苦しくなるでしょう。会社も同じです。個人にとっての銀行の預金通帳や家計簿が、企業にとってのキャッシュフロー計算書なのです!
Q そう説明していただくと意外と簡単なような気がしますね。
A 今までのB/S、P/Lとは表現する内容(価値観)が違っていて多少見慣れないだけで、意外とすんなり理解していただけると思います。具体的には、キャッシュフロー計算書は「損益」を表したものではなく、文字通り「お金の流れ」を表しているのです。その意味ではシンプルでもあり、動的で、企業の「現状把握」にはもってこいです。“キャッシュフロー”は人間の体にたとえると、いわば血流にあたります。キャッシュが回っている会社は元気です。その反対になると、企業の活力も低下していく感じがします。こうしたダイナミックな感じを掴み取ってください。
Q ありがとうございました。受講者の皆様へのメッセージをお願いします。
A 「キャッシュフロー計算書」は難しくありません! B/S、P/Lよりも考え方はシンプルで現実的です。この講座では、初めてキャッシュフロー計算書を見る方にもわかりやすいよう、初歩から丁寧に解説してあります。また簡単な数字を使って具体的にイメージしていただけるようにしています。ぜひ楽しく学習してください。
  (掲載:2005年12月)
 
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